築50年の古い家を購入し、DIYで改装中ですが、生活する上ですぐに必要となるのがダイニング・テーブル。せっかくなので、なかなか売っていないオリジナルなダイニング・テーブルを作る事にしました。
オリジナル性が高いといっても、テーブルとして使う上で不便であってはストレスが溜まるので、天板はオーソドックスな形(+アルファ)になります。拘るなら脚の形状です。細身の部材ながら強度の出る3本脚×2セットをデザインしました。
もう1つ拘るなら色です。DIY好きなら「男前」なブラウン系で纏めたくなりますが、木目を活かした艶消しのホワイトにすることにしました。妻からの「食事中に何かこぼれたりして、すぐに汚くなるのでは?」との意見もありましたが、作成者(このHPの管理人)の趣向が優先されます。
色合いとしてはフレンチ。ただ、海辺のフレンチを目指します。
テーブルの脚づくり
DIYは、もちろん実際の作業により質感が決まってくるものの、デザイン(設計図の作成と墨付け)が最もクリエイティブな部分だと考えています。
別邸家主(このホームページの管理人)は、自宅や別荘用にDIYで作成するテーブルの脚や、机下に置く棚の高さを680mmに揃えています。その方が、組み合わせを変更したり、作り足したりする際に便利だというのがその理由です。今回も、脚の高さを680mmとするところからスタートし、どのように脚と脚の幅を取ったら美しく見えるかを考え、何度かデッサンしながらバランスを決めていきます。
そこから、設計図に落とし込んでいきます。テーブル天板のようなシンプルなものを作る時はここまでやる必要はありませんが、やや複雑なものを作る際には、木材を切ってみてから「失敗した」とならないよう、丁寧に図面に落とし込んでいきます。設計図面のPDFをダウンロードできるようにしているので、よかったら参考にしてみて下さい。
木材を購入したら、どのようにカットしていくかを書き込んでいきます(墨付け作業)。
墨付け用には色々な道具が用意されているのですが、これくらいの本数の角材であれば、スコヤ(直角にササっと線を引くための、金属製の物差し)と鉛筆があれば十分だと思います。
スコヤには、90度と45度の線を引けるタイプと、90度の線しか引けないタイプがありますが、別邸家主(このHPの管理人)は、テーブルの天板を作る際に45度で補強材をカットする事がおおく、90度と45度の両方の線をひけるスコヤ(シンワ製、1,000~1,500円)を重宝しています。90度の線しか引けないスコヤより、少しだけ重たくなります。
角材に線を引いたところで(墨付け)、ササっと木材をカットしていきます。
ササっと、、、。
DIYギアの沼に嵌まっているかの線引きの一つが、「丸ノコ」を持っているかどうかだと思いますが、「スライド丸ノコ」を持っていれば本物です。
- 丸ノコ: 手で持って作業するための丸ノコ。安いものだと6,000円~。大きな板を切ったりするのに便利です。
- スライド丸ノコ: 写真にあるように、固定して使う丸ノコで、家主はHitachi Koki製(30,000円~)を使っています。大きな板をカットするのは難しいのですが、固定されているだけでにカットの精度が高く、また(木の節などにぶつかったりして)ノコが暴れたりすることもなく安全に使えます。ただ、ふだん保管しておく場所が必要だったりと、まさにDIY沼。。。
実は、長くから温めていたテーブルの脚のデザインで、まずは自宅用に1脚、試作しました。仮組み状態でも十分に安定感が出る事を確認して、2脚目を作成して下塗り塗装。一度ばらしてから、別荘で本組みです。
ばらす際には、(それぞれの脚で微妙にネジ位置や嚙み合わせがずれているので)どこの部材かが分かるように、目立たないようにマジックで番号を記載していきます。写真だと、「A-2どうしを接着」です。羽柴秀吉の墨俣城づくりも、きっとこんなだったはず。
別荘に持ち込み、木工用ボンドとコースレッド(木組みをする際によく使う木ネジ)を使って本組したあと、しっかり木工用ボンドが乾いた後で、いちどコースレッドを取り外します。白いステイン塗料で本塗りし、ブライワックスで仕上げ。
諸々の塗装が終わったところで、つや消しブラックのコースレッドを付けて完成。コースレッドをいちど取り外すのは、塗料が中途半端に乗ってしまうと、手作り感が強くなってしまうからです。
こちらが、テーブルの脚の完成写真。真っ白ではなく、つや消しブラックがアクセントになり、足元が締まります!
天板づくり
天板の作り方につては、別のページでも紹介していますが、今回もパイン集成材を使い、水性ステインと高耐久ニスで仕上げてみました。
今回、工夫したのは、テーブルの端を90度でなく少し傾けてカットするということ。
言われなければ気づかれない程度ですが、少し斜めにすることで、DIY感が薄れてきますね!
しばらく使ってみた感想
2~3か月(といっても別荘なので10日ほど)使ってみた後での感想です。
- 存在感: 白いテーブルは珍しく、また(流石にソファーをDIYするのは難しく、Amazonで購入したのですが)ブルーのソファーとのコントラストも素敵です。(フランス風になったかは微妙ですが)ヨーロッパの田舎で入ってみたレストランに置いてあってもおかしくない!最初は白く塗る事に反対していた妻も、満足のようです。パット見た目、厚めの天板を使っているように見え、「言われないと気付かない」(友人談)となります。
- 質感: 白いステイン塗料で着色したあと、裏面は1回、表面は3回ほど耐熱性のつよいニスを塗り重ねました。触った感じは、自宅用に15年ほど前に購入した(たしか)15万円くらいのテーブルと、それほど違いはありません。木目の見え方も悪くなく、別荘使いには、これで十分。
- 汚れ: 今回は耐久性の強いニスを塗ったので、カレー、ワインとこぼしても、布巾でササっと拭き取れます。耐熱性もあり、熱いコーヒー・カップをおいても跡はのこりません。子供たちが宿題をやる際に鉛筆・サインペン・ボールペンなどの跡がよく付いてしまうのですが、布巾でごしごし拭けば消えます。ただ、流石に油性ペンの跡が付いてしまったらササっと消す事は難しいと思われ、ブラウン系のテーブルを使うよりは、多少気をつかってしまいそうです。
別邸家主でした。
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